「提案書を作らせたら、全然関係ないフォルダまで読み始めた」「"いい感じにまとめて"と頼んだら、薄い要約しか返ってこなかった」
——Claude Codeを使い始めた人から、こういった声をよく聞きます。
ツール自体の問題ではなく、指示の出し方やファイルの準備が不十分なことが原因であることがほとんどです。このシリーズで営業・マーケティング・人事など様々な業務でClaude Codeを使ってきた中で、繰り返し遭遇する失敗パターンを4つにまとめました。
落とし穴①:指示が曖昧すぎて的外れな結果が出る
「整理してください」と指示を出したら、関係のないファイルまで処理しようとした——そんな経験はないでしょうか。
Claude Codeは指示通りに動くツールなので、指示が曖昧であれば、その曖昧さのまま動こうとします。「なんとなくうまくいかない」と感じるときは、まず指示の具体性を見直すのが先決です。
⚠️よくある失敗例
【NG例】
「このフォルダのファイルを整理してください」
「いい感じにまとめてください」
「提案書を作ってください」「整理」「まとめ」「作成」といった動詞だけでは、Claude Codeはどのファイルを対象に、どんな形式で、何を目的として出力すればいいかがわかりません。
結果として、意図とは違う内容が出てきたり、関係のないファイルまで処理しようとしたりします。
⚙️対策:ファイル名・出力形式・目的を明示する
【OK例】
「顧客情報_株式会社ミライ製造.txtと提案書テンプレート.txtを読み込んで、ミライ製造向けの提案書のたたき台を日本語で作成してください」
指示を出すときに意識したいのは「対象ファイルの名前」「何を作るか」「出力の言語・形式」の3点です。これが揃っているだけで、意図通りの結果が出る確率がかなり変わります。
落とし穴②:渡すファイルの情報が薄くて出力の質が上がらない
指示はしっかり書いたのに、出てきた提案書が薄くて使えなかった——そういうケースの多くは、渡したファイルの情報が足りないことが原因です。
Claude Codeはファイルに書かれた情報をもとに出力を生成するので、ファイルが薄ければ出力も薄くなります。
⚠️よくある失敗例
【情報が薄いファイルの例】
顧客名:山田さん 業種:製造業 予算:500万円程度この情報だけでは、どんな課題を抱えているのか、何を重視しているのか、競合状況はどうか、担当者の性格はどうかがわかりません。
提案書を作ろうとしても、当たり障りのない内容になってしまいます。
⚙️対策:課題・背景・キーパーソン情報を具体的に書く
【情報が薄いファイルの例】
【情報が充実したファイルに含めるべき内容】
・現状の課題(できるだけ具体的な数字・状況で)
・担当者の優先事項・懸念点
・予算感・スケジュール感
・競合状況
・過去の商談履歴・関係性
ファイルを充実させることが、結果の質を上げる一番の近道です。
落とし穴③:生成された結果をそのまま使おうとする
Claude Codeが生成するのはあくまで「たたき台」です。
数字・固有名詞・事実関係については、必ず人間が確認する必要があります。生成された結果をそのまま使おうとすると、思わぬミスが発生することがあります。
⚠️よくある失敗例
【やりがちなミス】
・生成された提案書の金額・スケジュールを確認せずに送付してしまう
・評価レポートの担当者名・日付を確認せずに回覧してしまう
・求人票の雇用条件をそのまま掲載してしまう特に数字・金額・日付・固有名詞は、ファイルの内容をもとに生成されるとはいえ、計算ミスや誤記が混入することがあります。
また、渡したファイルに古い情報が含まれていた場合、その情報がそのまま出力に反映されることもあります。
⚙️対策:最終確認は必ず人間が行う
【使い方の原則】
Claude Codeが生成するのは「完成品」ではなく「たたき台」。
白紙から書き始める工程を省くためのツールであり、最終的な内容の責任は人間が持つ。
「白紙から書き始める」という一番体力を使う工程を省いてくれるのがClaude Codeの価値です。
生成された内容を確認・修正・肉付けする作業は残りますが、それでもゼロから書くより圧倒的に早く、質も上がります。
「たたき台を作ってもらって、人間が仕上げる」という役割分担が、正しい使い方です。
落とし穴④:古いファイルを参照してしまう
これはClaude Code特有の落とし穴です。
Claude Codeはフォルダ内のファイルを直接読み込んで動くため、古いバージョンのファイルが残っていると、それを参照して出力してしまうことがあります。
ChatGPTのようにその場で情報を貼り付けるツールとは違い、ファイルが「そこに存在する」だけで読み込まれる可能性があります。
⚠️よくある失敗例
【起きやすいミス】
・「顧客情報.txt」が新旧2つフォルダに残っていて、古い方の予算・担当者名で
提案書が生成された
・更新前の会社概要ファイルを参照して、古いサービス名が提案書に入った
・似た名前のファイルが複数あり、意図しない方を読み込んだ生成された内容を読んで「あれ、この情報古くない?」と感じたときは、フォルダ内のファイルを確認してみてください。
使わなくなったファイルが残っていることが原因であることがほとんどです。
⚙️対策:フォルダを整理して使うファイルだけ残す
【フォルダ管理のポイント】
・古いバージョンのファイルは別フォルダ(「旧版」など)に移すか削除する
・ファイル名に日付やバージョンを入れて区別する
(例:顧客情報_20260520.txt)
・使うファイルだけを作業フォルダに入れてから指示を出す
まとめ:4つの落とし穴を押さえれば、精度は大きく上がる
4つを振り返ると、どれもツールの問題ではなく、準備と使い方の問題です。逆に言えば、この4点を押さえるだけで結果は大きく変わります。
・指示は「ファイル名・出力内容・形式」を明示する
・渡すファイルは「課題・背景・具体的な数字」を盛り込む
・生成された結果は「たたき台」として、最終確認は必ず人間が行う
・フォルダを整理して、使うファイルだけを作業フォルダに入れてから指示を出す
この4点を意識するだけで、Claude Codeから得られる結果の質は大きく変わります。うまくいかないと感じたときは、ツールを疑う前に、指示とファイルの内容を見直してみてください。
「どんな指示を出せばいいかわからない」「ファイルの準備方法から相談したい」という方は、ぜひこちらのUDATAお問合せよりお気軽にご相談ください。
まずは手元にある議事録や顧客情報を1枚用意して、具体的な指示で試してみてください。