当社では、データ分析・可視化ツール Power BI を活用し、職種や業界の実態を“見える化”することで、課題の発見と戦略的意思決定の支援を行っています。今回ご紹介するのは、外部公開されている Kaggle(カグル)AI人材の求人市場を「自動化リスク」の観点から掘り下げた分析ダッシュボードです。


自動化の波に飲まれるか、それとも価値を高めるか?

テクノロジーの進化はAI人材にも二極化をもたらしています。今回のダッシュボードでは、自動化リスクが「高い」「低い」場合での違いを、以下のような視点から比較・可視化しました:

  • 平均給与
  • 雇用成長予測
  • 求められるスキル
  • 職種別給与の構成
  • 地域別×リモート可否の給与傾向

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                 自動化リスク:高い

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                  自動化リスク:低い


1. 自動化リスクによる平均給与の差

記事内の説明画像

分類

平均給与(円)

自動化リスク 高

¥14,086,130

自動化リスク 低

¥13,816,868

全体

¥13,683,359

意外にも自動化リスクが高い職種の方が、平均給与がやや高い傾向があります。これは、短期的に需要が集中している可能性や、ハイリスク職における高付加価値タスクの存在が影響していると考えられます。


2. 雇用成長予測の構成割合

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分類

成長

減少

変化なし

高リスク群

37.3%

30.2%

32.5%

低リスク群

31.7%

31.7%

36.6%

全体

35.2%

32.2%

32.6%

➡ 自動化リスクが高い職種の方が成長期待が高いという逆説的な結果。これは、「自動化される領域における改革と人材再構築の進行」を示唆している可能性があります。


3. 求められるスキル比較

ランク

全体

高リスク職

低リスク職

1位

JavaScript(11.8%)

JavaScript(13.8%)

JavaScript(9.4%)

2位

Python(11.6%)

Python(8.3%)

Python(13.6%)

3位

UI/UX(11.4%)

UI/UX(10.7%)

UI/UX(11.4%)

4位

コミュニケーション(10.2%)

コミュニケーション(10.7%)

コミュニケーション(11.4%)

5位

サイバーセキュリティ(8.6%)

サイバーセキュリティ(10.7%)

サイバーセキュリティ(10.1%)

➡ 特に注目すべきは、低リスク職でPythonが1位(13.6%)になっている点。自動化されにくい職種ほどコーディングや高度分析の比重が大きいことがうかがえます。


4. 職種別の給与比較(上位)

ランク

自動化リスク 高職(¥)

自動化リスク 低職(¥)

1位

サイバーセキュリティスペシャリスト(15.9M)

AI研究者(14.9M)

2位

データサイエンティスト(14.3M)

データサイエンティスト(13.7M)

3位

AIプロダクトマネージャー(14.2M)

AIプロダクトマネージャー(13.9M)

両群でAI職種の給与は高水準。ただし、高リスク群では「セキュリティ」や「インフラ寄り」職種が上位にあり、業務の“守り”に対するニーズが高まっていることを示しています。


5. 地域別リモート給与水準の違い

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  • 東京・シンガポール・パリでは「リモート可」給与が高め。都市部ではリモート勤務の給与も高水準。
  • 一部地域(ニューヨークやロンドン)ではリモート・非リモート間の給与差が縮小しており、必ずしも勤務形態が報酬に直結しない傾向も見られます。

高度スキルがあれば場所に関係なく報酬が得られる時代に突入していることが見えてきます。


考察:自動化が進んでも“人が求められる領域”はある

  • 高リスク職であっても、戦略設計・対人対応・セキュリティ管理といった「非定型な判断」が関わる業務は高報酬・高需要で残り続けています。
  • 低リスク職では、Pythonやデータ分析スキルがキーとなり、自動化時代における“生き残る力”を象徴しています。

活用・応用の可能性

  • キャリア設計支援:業界・スキル別に将来性を予測しやすい
  • リスキリング支援:自動化に備えた研修設計や職種転換
  • 人事戦略立案:給与設計・人材確保の指針として活用可能

最後に:データが描く“AI人材の未来”

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本ダッシュボードは、「自動化」という時代の波を前に、人間の価値が問われるポイントを可視化しています。

Power BIはこうした複雑な構造を整理・見える化することで、キャリア、教育、政策、採用に関わるすべての関係者にとって、的確な判断を支えるツールとなります。