今回はPower BIのサンプルデータを使って実際にレポートを作成したいと思います。初心者の方でも簡単にできる作業が多いのでぜひ一緒に手を動かしてみましょう!1.レポート作成の手順 Power BIでレポートを作成する際の手順を簡単に説明します。①データの取り込み➡②データの前処理➡③レポートの作成➡④レポートの共有手順は上記の5ステップになります。この中で特に重要であり難易度が高いのが「②データの前処理」です。Power BIで扱いやすい形に加工する手順です。1つの列や行に1種類のデータが入っていて、セルが結合さえていない形が望ましいので、データファイルの形を加工することです。この手順は別の記事で紹介したいと思います。今回は既に扱いやすい形であるサンプルデータを使用します。本記事では「③レポートの作成」を解説します。2.サンプルデータの入手 「サンプルデータを使って学ぶ」を選択します。「サンプルデータの使用」を選択します。「サンプルデータをダウンロード」を選択します。今回はfinanceals にチェックを入れて「読み込み」を開始します。このデータは各製品の国別の売上を示しているデータです。3.グラフの作成今回は円グラフと積み上げ縦棒グラフ、折れ線グラフを作成したいと思います。1.円グラフを作成します。今回は総売り上げの国別の割合を円グラフで視覚化してみます。 視覚化タブのビジュアルの「円グラフ」をクリックします。凡例に「Country」、凡例に「ΣGross Sales」をそれぞれDrag & Dropsします。これだけで円グラフが完成しました!非常に簡単に円グラフが作成できました。2.積み上げ縦棒グラフ円グラフと同様にまずは視覚化タブの「積み上げ縦棒グラフ」を選択します。x軸に「Country」、y軸に「ΣGross Sales」をDrag & Dropします。簡単に積み上げ縦棒グラフが作成できました!3.折れ線グラフ円グラフと積み上げ縦棒グラフと同様に「折れ線グラフ」を選択してx軸には「Month Number」、y軸には「ΣGross Sales」をDrag & Dropします。今回はこの3つのグラフを使用します。4.カードの作成 カードとは特定の数値を表示するものです。今回は総売上高と販売台数、純利益を示したいと思います。この操作は非常に簡単です。ビジュアルの「カード」を3回選択して、フィールドにそれぞれ「ΣGross Sales」と「ΣUnits Sold」、「ΣProfit」をDrag & Dropします。色やフォントを好みに合わせて調整します。これで総売上高と販売台数、純利益の数値を表示できました。5.スライサーの作成スライサーとは、作成した表やグラフに対してフィルターをかけるビジュアルのことです。今回は年度と商品の2つのスライサーを作成します。ボタンスライサーを使用します。2つのボタンスライサーを用意して、「ΣYear」と「Product」をそれぞれのフィールドに選択します。これだけでスライサーの作成は完成です。 年度と商品を選択することで対応した値やグラフが表示されるようになりました。1つのレポートの中で特定の情報だけを抜き出すことが可能になりました。もちろん全体のレポートを表示することも可能です。6.体裁を整える 各グラフの色やフォントサイズの調整、タイトルの作成などを行い最終的なレポートを作成しましょう。 視覚化タブの「ビジュアルの書式設定」より「全般」を選択します。「タイトル」や「効果」から適宜変更をおこないます。これでレポートの完成です。7.まとめ今回はデータの前処理などを行わずにレポートを作成しました。ワンクリックで欲しい情報が視覚化できるPower BIの魅力を少しでもお伝えできたら幸いです。Power BIの機能には本記事では触れていないドリルスルーやドリルダウン、メジャー等があります。また、データの前処理やレポートの共有方法等の機能についてはまた別の記事で紹介したいと思います。